ビタミンC

ビタミンCとは?

水溶性ビタミンのひとつで、抗酸化作用が高く、全身の健康を保つには欠かせないにもかかわらず、人の身体の中ではつくることができない栄養素です。

一方で、ストレス、大気汚染といった環境などにより消費されやすく、または水に溶けやすく光や熱に弱いため失われやすい成分で、十分な摂取が難しいという特徴もあります。

効果を最大限に活かすためにも、しっかりとるためのコツを知っておくことが大切です。

 

美と健康の強い味方ビタミンCの働き

●コラーゲンの生成

コラーゲンはたんぱく質のひとつで、骨のしなやかさや肌のハリに深くかかわっています。たんぱく質が「3重らせん構造」になっているのが特徴で、この形をつくるために必須なのがビタミンCです。そのため、不足すると骨がもろくなったり、シワやたるみの原因となります。

●美白作用

しみの原因となるメラニンの過剰生成を抑えるとともに、できてしまったメラニンを薄くする働きもあります。

●抗酸化作用

私たちの身体は呼吸により酸素をとり入れることでエネルギーをつくっていますが、その際にどうしても活性酸素ができてしまいます。活性酸素は体内に侵入した菌やウイルスを攻撃してくれる大切なものですが、増えすぎると自らの細胞を傷つけてしまいます。

ビタミンCがもつ抗酸化作用は、活性酸素を無害化することで身体の細胞を守ってくれます。

●ストレスに対抗する

ストレスを感じるたびにビタミンCはどんどん消費されてしまいます。これは、ストレスに対抗するために分泌される“ストレスホルモン”の量が増加するため。“ストレスホルモン”の合成にはビタミンCが欠かせないのです。ストレスが気になったらビタミンCをたっぷりと補給することを心がけましょう。

●まだまだある、ビタミンCの働き

・鉄の吸収をサポートし、貧血を予防する。

・ウイルスの活性を抑えると同時に免疫を増強し、かぜ・感染症を予防する。

・目に存在する高濃度のビタミンCが水晶体の酸化を抑え、白内障を予防する。

・脂肪を燃焼させるカルニチン(アミノ酸の一種)の生成を促進し、肥満を予防する。

・コレステロールから胆汁酸を合成するのにビタミンCが不可欠。

 胆汁酸を合成することでコレステロールの代謝と排出を促す。

十分にとるために知っておきたいポイント

ビタミンCの性質には、次のような特徴があります。

●つくれない・貯蔵できない・消費されやすい

多くの哺乳類は体内でビタミンCをつくることができますが、人やサルはつくることができず、食事から摂取する必要があります。

また、水溶性のため、一度にたくさんとっても体内に貯めておくことができません。

その上、ストレスや大気汚染、紫外線などによってどんどん消費されてしまいます。

 

→ポイント:毎食、欠かさず摂取することが大切です。

 

●壊れやすい・流れやすい

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれますが、収穫直後から徐々に減少し、冷蔵庫に保存している間も減っていきます。さらに同じ野菜でも季節によって含有量は異なります。

また、水溶性のため洗ったり茹でたりすると流れてしまい、加熱によっても壊れやすいので、調理過程で失われやすいといえます。

 

→ポイント:野菜や果物は旬のものを選ぶ、新鮮なうちに食べる、生で食べられるものはできるだけ生で食べるようにするとよいでしょう。

<参考>NEWS&COMMUNICATION 314号、ふれあい152号、リプル121号

※上記は三基商事㈱が会員様向けに発行している情報誌です。